医療業界では医療費削減のための取り組みが全面的に行われてきています。その医療費について詳しく見ていきましょう。
典型的なのは、薬価の改定による医薬品の価格を下げる試みです。高血圧治療のための継続的な費用を少しでも下げ、国庫の負担を下げることが目指されています。
看護師としては自分の給料が減ってしまうのではないかという心配があるかもしれません。国庫から出る医療費が減らされていくと病院の収入が減ることになり、結果として医療従事者の人件費を削減せざるを得なくなるのではないかと考えるのは論理的には正しいでしょう。
しかし、実際には平均年収や平均月収で統計的なデータを見てみると、医療業界で働いている看護師の給料は全体として上がる傾向があります。これは医療費削減があくまで医療の質を上げることを前提として進められているからです。
ITを利用することによって効率化を実現するように方針を立てたり、事務補助職を採用して医療従事者の業務負担を軽減することを推奨したりしています。このような取り組みを推進するために、診療報酬改定が行われてきました。
特に、看護師の給料が上がる傾向があるのも診療報酬改定による影響で、病院では看護師の数を確保したり、特定の資格を持っている看護師を雇用したりすることが重視されるようになっているからです。看護師の必要十分な確保によって点数が加算されればそれだけ病院が経済的に潤うことになり、看護師の給料に還元することができるという形になっています。